受付係・案内係の役割と流れ

葬儀において受付係・案内係は、参列者が最初に接する重要な役割です。遺族に代わって参列者を迎え、式が滞りなく進むよう支える存在であり、その対応ひとつで葬儀全体の印象が大きく左右されます。特に近年は家族葬や小規模葬儀が増え、受付や案内を身内や知人が担当するケースも少なくありません。本記事では、受付係・案内係の具体的な役割と当日の流れを整理し、初めてでも落ち着いて対応できるよう解説します。

2. 受付係の基本的な役割

受付係の主な役割は、参列者の到着時に対応し、記帳や香典の受け取りを行うことです。葬儀の進行そのものに関わるわけではありませんが、参列者対応の要となるため、正確さと丁寧さが求められます。

  • 参列者へのあいさつと記帳の案内
  • 香典の受け取りと確認
  • 返礼品や会葬礼状の手渡し
  • 不明点があった際の簡単な案内

受付では、故人や遺族に関する質問を受けることもありますが、無理に答えようとせず、分からない場合は遺族や葬儀社に取り次ぐ姿勢が大切です。

3. 案内係の基本的な役割

案内係は、会場内外で参列者を適切な場所へ誘導する役割を担います。式場の構造や当日の動線を把握しておくことが重要です。

  • 式場入口での案内と誘導
  • 控室、トイレ、喫煙所などの場所説明
  • 開式前後の移動サポート
  • 高齢者や体調不良者への配慮

案内係は常に周囲を見渡し、困っている参列者がいないかを意識することが求められます。

4. 当日の流れ:開始前の準備

葬儀当日は、開始時刻より早めに集合し、役割分担と流れを確認します。葬儀社から説明を受ける場合も多いため、不明点はこの時点で解消しておきましょう。

  • 受付用品(記帳帳、筆記具、香典受け皿)の確認
  • 返礼品の数と配置の確認
  • 会場レイアウトと動線の把握
  • 服装や立ち位置の最終確認

5. 当日の流れ:受付開始から開式まで

参列者が到着し始めたら、受付係と案内係はそれぞれの持ち場に立ちます。混雑時は臨機応変に声を掛け合い、対応が滞らないよう協力することが重要です。

受付では記帳と香典受け取りを迅速に行い、案内係は式場内へスムーズに誘導します。参列者の緊張を和らげるよう、落ち着いた態度を心がけましょう。

6. 開式後から終了までの対応

開式後は参列者の出入りが少なくなりますが、途中参加や体調不良者が出ることもあります。案内係は静かに対応し、式の妨げにならないよう配慮します。

葬儀終了後は、返礼品の追加配布や退出時の案内など、最後まで気を抜かず対応することが大切です。

7. 受付係・案内係が気をつけたいポイント

  • 私語を慎み、常に落ち着いた態度を保つ
  • 判断に迷った場合は独断せず確認する
  • 遺族の負担を増やさない配慮をする
  • 参列者一人ひとりへの敬意を忘れない

8. まとめ:役割を理解すれば不安は減る

受付係・案内係は、葬儀を円滑に進めるために欠かせない存在です。事前に役割と流れを理解しておけば、当日の不安は大きく軽減されます。完璧を目指す必要はありませんが、参列者と遺族の双方に配慮する姿勢が何より大切です。落ち着いた対応を心がけることで、故人を静かに見送る場を支えることができるでしょう。

著者
終活実務アドバイザー
ゆかり

葬儀社勤務歴10年。現在は終活カウンセラーとして活動し、現場経験と実例に基づいた情報を発信中。
家族葬・直葬・樹木葬など、多様化する供養の形を分かりやすく伝えることをモットーに、「悔いのない選択」をサポートしています。
終活セミナー講師経験もあり、実際に相談を受けた内容をもとに、読者に寄り添う視点を大切にしています。

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