家族が亡くなられた後に必要となる手続きのひとつが、健康保険証および運転免許証の返却です。どちらも個人に発行された公的な証明書類であり、死後にそのまま保有していると不正利用と見なされる可能性もあるため、速やかに返却を行うことが求められます。
この記事では、それぞれの返却方法や必要書類、提出先、返却期限などについて詳しく解説いたします。
健康保険証の返却手続き
1. 国民健康保険の場合
自営業者や無職の方が加入している国民健康保険の場合、以下のように手続きを行います。
- 提出先: 故人が住んでいた市区町村の役所
- 提出期限: 死亡届と同時、または速やかに(通常7日以内が目安)
- 必要書類:
- 健康保険証(原本)
- 死亡届の写しまたは埋火葬許可証(原本またはコピー)
- 届出人の本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード等)
2. 社会保険(健康保険組合・協会けんぽ)の場合
会社員などが加入していた社会保険(被用者保険)の場合は、勤務先または保険者に返却します。
- 提出先: 勤務先の総務・人事担当、または保険者(健康保険組合など)
- 必要書類: 健康保険証(原本)のみで済むことが多い
会社を通じて死亡退職の手続きが行われる際に、同時に返却されるのが一般的です。
運転免許証の返却手続き
故人の運転免許証も正式に返納することが推奨されています。特に身分証明書として第三者による不正使用を防ぐ意味でも、返却は重要です。
提出先
- 最寄りの運転免許センター
- 各都道府県の警察署(運転免許窓口)
提出方法
直接窓口での返却が一般的ですが、郵送による対応が可能な場合もあります。事前に各都道府県警察の公式サイトで確認しましょう。
必要書類
- 故人の運転免許証(原本)
- 死亡診断書または住民票の除票(死亡の記載があるもの)
- 届出人の本人確認書類(免許証、マイナンバーカード等)
返却手続き後、希望すれば免許証に穴を開けた「返納済証明」として返却されることもあります。記念に保管したい方は相談してみましょう。
注意点と補足
- 期限を明確に定めた法令はないが、原則として死亡後速やかに対応
- 万が一紛失していた場合は、役所や警察署に「紛失届」または「返納不能届」を提出
- 健康保険証を返却することで、高額療養費などの申請がしやすくなるケースも
まとめ
健康保険証も運転免許証も、いずれも個人に帰属する重要な公的証明書
提出先や必要書類を事前に確認し、役所や警察署に足を運ぶ前に準備を整えることで、手続きは非常にスムーズになります。故人の社会的責任をきちんと終える意味でも、丁寧な対応を心がけましょう。