仏式の位牌とは?種類・費用・作成タイミング

仏式における位牌の基本的な意味

仏式の葬儀や供養において欠かせないものの一つが位牌です。位牌とは、故人の戒名や没年月日、俗名などを記し、故人の魂が宿る依り代として扱われるものです。仏教では、亡くなった後も故人は仏の教えのもとで存在し続けると考えられており、その象徴として位牌が用いられます。

仏壇に位牌を安置し、日々手を合わせることで、故人を身近に感じながら供養を行うという意味合いがあります。単なる記念品ではなく、信仰と供養の中心的存在である点が、仏式の位牌の大きな特徴です。

仏式の位牌の主な種類

仏式の位牌にはいくつかの種類があり、用途や時期によって使い分けられます。代表的なものを理解しておくことで、迷わず準備を進めることができます。

白木位牌

白木位牌は、葬儀から四十九日法要までの間に使用される仮の位牌です。文字通り白木で作られており、装飾は最小限です。葬儀の際には必ず用意されることが多く、僧侶によって戒名が書き入れられます。

白木位牌はあくまで一時的な存在であり、四十九日法要を終えた後は本位牌へ切り替えるのが一般的です。

本位牌

本位牌は、四十九日法要以降に仏壇に安置する正式な位牌です。漆塗りや金箔仕上げなどが施され、長期間にわたって使用されます。故人を永続的に供養するための位牌であり、家庭ごとの信仰や仏壇の様式に合わせて選ばれます。

繰出位牌・回出位牌

複数の故人を一つの位牌で祀るための形式が、繰出位牌(回出位牌)です。中に札板を納める構造になっており、先祖代々の戒名をまとめて管理できます。仏壇のスペースが限られている家庭や、代々の供養を重視する場合に選ばれることが多いです。

仏式位牌の費用相場

位牌の費用は種類や素材、仕上げによって大きく異なります。一般的な目安を知っておくことで、予算計画を立てやすくなります。

  • 白木位牌:数千円程度(葬儀費用に含まれることも多い)
  • 本位牌(標準的なもの):2万円〜5万円前後
  • 高級位牌(蒔絵・金箔仕上げなど):5万円〜10万円以上
  • 繰出位牌:5万円前後から

文字彫刻や書き入れの方法、戒名の文字数によっても価格は変動します。見た目だけでなく、長く使うものとして品質や信頼できる仏具店を選ぶことが重要です。

位牌を作成する適切なタイミング

仏式において位牌を作成するタイミングには一定の目安があります。一般的には、葬儀後すぐに白木位牌を用意し、四十九日法要までに本位牌を準備します。

四十九日法要は、故人が成仏するとされる大切な節目であり、その際に本位牌へ魂入れを行うのが通例です。そのため、法要の1〜2週間前には本位牌を注文しておくと安心です。

ただし、家庭の事情や地域の慣習によって多少前後することもあります。不安な場合は、菩提寺や葬儀社に相談するとよいでしょう。

宗派による考え方の違い

仏教の宗派によって、位牌に対する考え方や扱いが異なる場合があります。多くの宗派では位牌を重視しますが、一部の宗派では位牌よりも過去帳を中心に供養する考え方もあります。

そのため、位牌を準備する前に、自家の宗派を確認し、必要に応じて僧侶に確認することが大切です。宗派に合った供養を行うことで、気持ちの整理もしやすくなります。

位牌を選ぶ際の注意点

位牌を選ぶ際には、仏壇との調和やサイズ感も重要です。位牌が大きすぎると仏壇内で不釣り合いになり、小さすぎると存在感が薄れてしまいます。

また、戒名や没年月日などの文字情報に誤りがないか、事前にしっかり確認することが不可欠です。後から修正するのは手間や費用がかかるため、注文時の確認は慎重に行いましょう。

まとめ

仏式の位牌は、故人を供養するうえで非常に重要な役割を果たします。白木位牌と本位牌の違いを理解し、適切なタイミングで準備することが大切です。費用や種類には幅がありますが、家庭の信仰や仏壇に合ったものを選ぶことで、長く安心して供養を続けることができます。迷ったときは専門家に相談し、納得のいく形で位牌を整えるようにしましょう。

著者
終活実務アドバイザー
ゆかり

葬儀社勤務歴10年。現在は終活カウンセラーとして活動し、現場経験と実例に基づいた情報を発信中。
家族葬・直葬・樹木葬など、多様化する供養の形を分かりやすく伝えることをモットーに、「悔いのない選択」をサポートしています。
終活セミナー講師経験もあり、実際に相談を受けた内容をもとに、読者に寄り添う視点を大切にしています。

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