出棺前の儀式「納棺の儀」の流れと意味

納棺の儀とはどのような儀式か

納棺の儀とは、故人を棺に納める際に行われる出棺前の大切な儀式です。葬儀全体の中でも、家族が故人に直接触れ、最期のお別れを実感する場面であり、心の整理をつけるための重要な時間とされています。地域や宗教によって細かな作法は異なりますが、基本的な流れと意味は共通しています。

納棺の儀が行われるタイミング

納棺の儀は、通夜の前、または告別式当日の出棺前に行われることが一般的です。自宅安置の場合は自宅で、安置施設を利用している場合は施設内で行われます。参列者は基本的に家族やごく近しい親族に限られ、静かな雰囲気の中で進められます。

納棺の儀の基本的な流れ

まず、葬儀社のスタッフが中心となり、儀式の流れを説明します。その後、故人の体を清める「湯灌」や「清拭」が行われます。これは、現世の穢れを落とし、安らかな旅立ちを願う意味があります。

次に、故人に死装束や生前に好んでいた服を着せます。家族が手を添えることで、気持ちを込めた見送りができます。その後、棺の中に故人を納め、愛用品や思い出の品を一緒に入れる時間が設けられます。

棺に納める品の考え方

棺に納める品は、故人が生前大切にしていた物や、家族の思いが込められた物が選ばれます。ただし、火葬の際に支障が出る物は避ける必要があります。金属製品や燃えにくい物は入れられないことが多いため、事前に葬儀社へ確認すると安心です。

写真や手紙など、気持ちを表す物は多くの人に選ばれています。

宗教・宗派による違い

仏式では、白装束を着せ、数珠や経本を納めることがあります。神式や無宗教の場合は、形式にとらわれず、家族の意向を重視した形で行われることが多いです。いずれの場合も、無理に形式を合わせる必要はなく、故人と家族の気持ちを尊重することが大切です。

納棺の儀に立ち会う心構え

納棺の儀は精神的な負担が大きく、途中で辛くなることもあります。無理をせず、席を外したり、スタッフに任せたりしても問題ありません。悲しみを我慢する必要はなく、自然な感情のまま向き合うことが、この儀式の本来の意味につながります。

納棺の儀が持つ意味

納棺の儀は、故人との別れを現実として受け止めるための区切りでもあります。手を動かし、声をかけ、感謝の気持ちを伝えることで、心の中に整理が生まれます。形式以上に、気持ちを伝える時間であることが、この儀式の最も大切な意味です。

まとめ

納棺の儀は、出棺前に行われる大切な見送りの時間です。流れや作法を知っておくことで、不安を減らし、故人と静かに向き合うことができます。決まった正解はなく、家族の思いを大切にしながら進めることが、後悔のない別れにつながります。

著者
終活実務アドバイザー
ゆかり

葬儀社勤務歴10年。現在は終活カウンセラーとして活動し、現場経験と実例に基づいた情報を発信中。
家族葬・直葬・樹木葬など、多様化する供養の形を分かりやすく伝えることをモットーに、「悔いのない選択」をサポートしています。
終活セミナー講師経験もあり、実際に相談を受けた内容をもとに、読者に寄り添う視点を大切にしています。

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