デジタルエンディングノートとは?スマホ・PCでできる終活

終活というと、紙のエンディングノートを思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし近年では、スマホやパソコンを使って情報をまとめるデジタルエンディングノートが注目されています。

日常的にデジタル機器を使う人にとっては、手書きよりも更新しやすく、情報量も多く残せる方法です。ここでは、デジタルエンディングノートの基本と、スマホ・PCでできる終活の進め方を解説します。

2. デジタルエンディングノートとは何か

デジタルエンディングノートとは、エンディングノートの内容をデータとして保存・管理する形式のことです。専用アプリ、クラウドサービス、パソコンの文書ファイルなど、形はさまざまです。

  • スマホやPCで作成・編集できる
  • 必要に応じて簡単に更新できる
  • 写真やデータも一緒に保存できる

「いつでも書き直せる」という点が、デジタルならではの大きな特徴です。

3. デジタルエンディングノートが向いている人

すべての人に最適というわけではありませんが、次のような人には特に向いています。

  • スマホやパソコンの操作に慣れている
  • 情報を頻繁に更新したい
  • デジタル資産が多い
  • 紙の管理が苦手

銀行口座や保険だけでなく、ネットサービスやサブスクリプションを多く利用している人ほど、デジタル管理のメリットは大きくなります。

4. 記録しておきたい主な内容

4-1. 個人情報・連絡先

氏名、生年月日、住所、緊急連絡先など、基本的な情報をまとめておきます。家族がすぐに確認できる形にしておくことが重要です。

4-2. 金融・保険情報

銀行口座、証券口座、保険の契約内容などを一覧で整理します。暗証番号そのものを書くかどうかは慎重に判断し、保管場所のヒントを残す形でも構いません。

4-3. デジタル資産

メールアドレス、SNS、ネット銀行、クラウドサービス、サブスクリプションなど、デジタル特有の情報は特に重要です。

  • 利用しているサービス名
  • ログイン方法の手がかり
  • 解約・削除の希望

4-4. 医療・介護・葬儀の希望

延命治療に関する考え方や、介護についての希望、葬儀の形式なども記録しておくと、家族の判断負担を軽減できます。

5. スマホ・PCで作成する方法

デジタルエンディングノートの作成方法は一つではありません。

  • 文書作成アプリで作る
  • メモアプリを活用する
  • 専用の終活アプリを使う
  • クラウド上で管理する

大切なのは、「自分が使い続けられる方法」を選ぶことです。複雑すぎる仕組みは、更新されなくなる原因になります。

6. 注意すべきポイントとリスク

便利な反面、デジタルならではの注意点もあります。

  • パスワード管理が必要
  • 家族がアクセスできない可能性
  • 機器の故障やデータ消失のリスク

信頼できる家族に存在を伝えておく、バックアップを取るなど、見つけてもらう工夫が欠かせません。

7. まとめ:デジタル終活は「今の生活」に合った形で

デジタルエンディングノートは、現代の生活スタイルに合った終活の方法です。スマホやPCを使うことで、気軽に始められ、必要に応じて何度でも見直せます。

完璧を目指す必要はありません。まずは書けるところから少しずつ記録し、家族の安心につなげていくことが大切です。自分に合った形で、無理のないデジタル終活を始めてみましょう。

著者
終活実務アドバイザー
ゆかり

葬儀社勤務歴10年。現在は終活カウンセラーとして活動し、現場経験と実例に基づいた情報を発信中。
家族葬・直葬・樹木葬など、多様化する供養の形を分かりやすく伝えることをモットーに、「悔いのない選択」をサポートしています。
終活セミナー講師経験もあり、実際に相談を受けた内容をもとに、読者に寄り添う視点を大切にしています。

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