自分史の書き方:写真とともに残す人生の記録

自分史と聞くと、有名人や経営者が書くもの、という印象を持つ人も多いかもしれません。しかし実際には、自分史は誰にとっても意味のある人生の記録です。特に終活の一環として、自分の歩みを振り返り、家族に残す目的で書かれるケースが増えています。

文章だけでなく、写真と一緒に残すことで、記憶はより具体的に、温度のある形で伝わります。本記事では、写真を活用した自分史の書き方を、無理なく続けられる方法とともに解説します。

2. なぜ写真とともに自分史を残すのか

写真は、言葉だけでは伝えきれない情報を補ってくれます。表情、服装、背景、時代の空気感など、写真一枚から読み取れるものは多くあります。

  • 記憶を呼び起こしやすい
  • 読む側が情景を想像しやすい
  • 文章量が少なくても内容が伝わる
  • 家族が親しみやすい

特に子や孫世代にとっては、写真のある自分史の方が手に取りやすく、読み継がれやすい傾向があります。

3. 自分史を書く前に準備しておくこと

3-1. 目的をはっきりさせる

まず、「誰のために」「何を伝えたいのか」を考えます。

  • 家族に人生を知ってもらうため
  • 自分自身の振り返りのため
  • 将来へのメッセージとして残すため

目的が定まると、書く内容や写真の選び方も自然と決まってきます。

3-2. 写真を集めて整理する

アルバムやスマートフォン、データとして保存されている写真を集め、時系列で並べてみましょう。完璧にそろえる必要はありません。印象に残っている写真を中心に選ぶだけでも十分です。

4. 自分史の基本構成を考える

自分史に決まった形式はありませんが、以下のような構成が書きやすいとされています。

  • 誕生・幼少期
  • 学生時代
  • 社会人としての歩み
  • 結婚・家庭・子育て
  • 転機となった出来事
  • 現在の想いとこれから

すべてを詳しく書く必要はなく、写真がある時期を中心にエピソードを添える形でも問題ありません。

5. 写真に添える文章の書き方

5-1. 事実+気持ちを意識する

写真に対する文章は、長文である必要はありません。

  • いつ・どこで撮った写真か
  • 当時何をしていたか
  • 今振り返ってどう感じるか

この3点を意識すると、読み手に伝わりやすい文章になります。

5-2. きれいに書こうとしすぎない

自分史は作品ではなく、記録です。文章の上手さよりも、自分の言葉で書かれていることが大切です。箇条書きや短文を交えても問題ありません。

6. 無理なく続けるためのコツ

自分史が途中で止まってしまう原因の多くは、「一気に完成させようとすること」です。

  • 1回に1〜2枚の写真だけ扱う
  • 思い出した順に書いてもよい
  • 完璧を目指さない

ノートやパソコン、手書き・デジタルのどちらでも構いません。続けやすい方法を選ぶことが重要です。

7. まとめ:写真と自分史は未来への贈り物

写真とともに残す自分史は、自分自身の人生を整理するだけでなく、家族や次の世代への贈り物にもなります。立派な文章や完璧な構成は必要ありません。

一枚の写真に一つの思い出を添えるだけでも、それは十分な人生の記録です。終活の一環として、楽しみながら少しずつ、自分史づくりを始めてみてはいかがでしょうか。

著者
終活実務アドバイザー
ゆかり

葬儀社勤務歴10年。現在は終活カウンセラーとして活動し、現場経験と実例に基づいた情報を発信中。
家族葬・直葬・樹木葬など、多様化する供養の形を分かりやすく伝えることをモットーに、「悔いのない選択」をサポートしています。
終活セミナー講師経験もあり、実際に相談を受けた内容をもとに、読者に寄り添う視点を大切にしています。

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